敏感肌に界面活性剤は悪って本当?ネガキャンに踊らされないために

Dehydrated e1517372980783 - 敏感肌に界面活性剤は悪って本当?ネガキャンに踊らされないために
BEAUTY

敏感肌歴20年の小野寺です。
今回は、お肌のバリア機能を壊し老化・乾燥肌・敏感肌など「汚肌」を招くという悪名高き
「界面活性剤」について。

界面活性剤については、
界面活性剤を使用しないメーカーは絶対的悪にするし
界面活性剤を使用するメーカーは問題なしとするし
情報が錯乱している状態。

界面活性剤についての情報と、小野寺自身の経験から
実際に悪なのか判定をしてみます。

Contents

化粧品メーカーのネガティブキャンペーン

自社の商品を「いいよいいよ!」と言いたいけれど
言いすぎちゃって法にひっかかりお縄になる・・・ということが起こりえる化粧品業界。

それを回避するために、他社製品を批評して
自社製品を良く見せる。
生き残りをかけたガチンコ勝負なのでしょう。

が!私たちは、ただ肌によいもの、美肌を保つものを選びたいだけなのに
情報操作されて誤解して化粧品を選んでしまっては
本末転倒ですよね。

界面活性剤って必要なの?

界面活性剤がなければ、顔を清潔に洗うこともできませんし
スキンケア製品も、酢醤油にラー油を垂らした餃子のたれのように
一部は水分、一部は油分となり、成分の偏った化粧品になってしまいます。

界面活性剤は必要なものですが
それが肌にとって毒性があるのかどうかが問題ですよね。

界面活性剤は肌バリアを壊す?

界面活性剤の働きは、肌バリアをぶっ壊す。ことではありません。

洗浄に使われたり(食器洗い・洗濯用・髪や体を洗ったり)
ツルツルの手触りにしたり(リンス・柔軟剤・殺菌)
・水と油をなじませる乳化に使われたり(マヨネーズとか化粧品とか)

こんな作用があります。
界面活性剤の種類によって、洗浄が得意とか、ツルツルが得意とか、乳化が得意とか。
個性があるようです。

肌に優しそうな「天然の界面活性剤」としては
サポニン(洗浄作用)
レシチン(乳化、マヨネーズは卵黄レシチンを活用)
なんかがあって、

天然以外の「合成界面活性剤」は、人の手で作られたもの。
この中の分類として、石油由来自然由来があります。

石油由来は洗浄成分が強いので乳化には使われないそう。

泡立っちゃう美容液とか、ないわ~って感じですよね。
洗ってどうする!

自然由来にも、洗浄や、殺菌、乳化とモノによって働きはそれぞれ

肌バリアを壊すという話は
どうも、界面活性剤にはこのようにいろいろな働きがあるのに
洗浄の働きと、乳化の働きをごっちゃにして
界面活性剤は悪!と言っているようです。

先にもお話しましたが
洗浄力の強い、石油系界面活性剤は食器洗い洗剤やシャンプーなど
頑固な皮脂汚れをスッキリ落としてくれるので

きゅきゅっと気持ちよく洗いあがりますが

裏を返せば、皮脂を取りすぎてしまい
お肌の皮脂膜を奪い取り
お肌のうるおいを保つ角層の細胞間脂質(セラミド)を溶かしだしてしまうようです。

これは陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に多く
洗顔やボディーソープなどに陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)が配合されている製品は
避けたほうが良さそうな成分ですね。

特に石油系。

天然の界面活性剤で陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)といえば
牛乳由来の「カゼイン」。

ヨーグルトパックで、お肌が白くなったり、ツルツルになるというのも
余分な角質を溶かしてくれるからなんでしょうね。

天然のものなので、作用性も弱くて
油落としすぎにならないんでしょう。

では

シャンプーやボディーソープのように洗浄タイプの界面活性剤以外
お顔に乗せっぱなしの、化粧水や美容液、乳液、クリームなどといった化粧品に使われている界面活性剤については
どうなんでしょう?

結論から言ってしまうと
乳化として界面活性剤が使われていて
肌バリアを溶かしてしまうことはないようです。

水と油を溶け合わせているだけなので
洗浄とは別の話。

乳化以外に洗浄作用もつ界面活性剤もあるようですが
皮脂やセラミドを溶かしだす力まではないようです。

乳化に使われているかの判断は
皮膚刺激性がない非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)配合の化粧品を選ぶようにすると良さそうです。

参考:
界面活性剤フリーのスキンケア製品って?
水と油を混ぜ合わせてできる化粧品にとって界面活性剤は必要なもの。
界面活性剤を使用しない化粧品は乳化剤を使用しています。
非イオン界面活性剤の「エステル型」のことを「乳化剤」と記しているメーカーもありました。
(それって、ぶっちゃけ界面活性剤やん・・・とつっこみたいところですが。)

非イオン界面活性剤より進化してるジェミニ型界面活性剤って知ってる?

植物由来で天然の脂肪酸と複数のアミノ酸を結合させた
ジェミニ型両親媒性化合物(ジェミニ型界面活性剤)は、
角層内に浸透し、
セラミドと同じ働きで肌バリア機能を改善し
肌のキメや弾力を改善する効果があるそう。

肌バリア機能を改善してくれるとは
ありがたい存在。

また、配合量も極小で済むため
非イオン界面活性剤に比べて、界面活性剤自体の量を減らすことができるそう。

敏感肌・乾燥肌の人が注意したい界面活性剤は?

乾燥・敏感肌の人は
スキンケアの化粧品の界面活性剤よりも

洗濯用柔軟剤やリンスの界面活性剤に要注意していただきたい!
小野寺にとっちゃ劇薬です。

この洗濯用柔軟剤やリンスの界面活性剤は
ツルツルにするとか、殺菌作用のある
陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)

柔軟剤で仕上げたタオルで顔を拭いたり
うっかりリンスやヘアトリートメントが顔につきっぱなしになっちゃった日には

顔が赤く腫れるわ、痒いわで
接触性皮膚炎のできあがり・・・

皮膚科でロコイドクリームを出されるわけでして。泣

陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)が一番刺激が強い のではないかと思っております。

なかなか敏感肌が治らないという方は
これらを顔につかないようにしてみると良いかも。

ということで、
界面活性剤は老化を招いたり、乾燥肌や敏感肌に悪なのか?
というと

その性質に気を付けて
賢く使っていれば
悪ではない!と思います。

ピックアップ記事

関連記事一覧